EVENT NEWS

魂を揺さぶる直列6気筒エンジン
頂点を極めた二人のハートに新たに火が点る

WORKS

PROFILE

KEN'S FACTORY 永井 健次 Kenji Nagai

1990年にショップオープン。以来カスタム・バイクの製作を行いながら、オリジナルパーツの開発も手掛ける。国内のカスタムショーで数多くのアワードを手に入れ、2000年代後半にはアメリカやヨーロッパのカスタムショーにも積極的にエントリーし、数多くのBest of Showを獲得。各国のカスタム雑誌で 特集記事が組まれるなど、その新作はつねに世界の注目を集めている。現在、アメリカ・カリフォルニア州ロングビーチにKen's Factory USAもオープンさせ、アメリカやヨーロッパでオリジナル パーツブランドのパーツ販売にも力を入れている。そこにラインナップされるアルミ削り出しパーツは、ハイクオリティ&ハイセンスなパーツとして広く知られている。

受賞歴
  • ・ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー(日本)/最優秀賞
  • Cool Breaker(日本)/最優秀賞
  • LA Calendar show(アメリカ)/ Best of Show
  • Las Vegas BikeFest(アメリカ)/ Best of Show
  • Custom bike show(ドイツ)/ Best of show
  • Verona Motorbike Expo(イタリア)/ Best Of Show ほか多数

HOT-DOCK
CUSTOM-CYCLES
河北 啓二 Keiji Kawakita

1984年にホットドック・カスタムサイクルズをオープン。30年以上ハーレーダビッドソンのカスタムを手掛け、カスタムショーにも数多く出品。オリジナルカスタムパーツも積極的に開発。ショップオープンと同時にドラッグレースにも取り組み、当時日本で人気を集めたシングル・ツインマシンによるロードレースに参戦。平行して、サーキットでも使用できるハイクオリティ/ハイパフォーマンスのパーツを数多く製作/販売。さらに、河北氏自らが設計したオリジナルのVツイン4バルブエンジンや、それを搭載したオリジナルバイクも製作。2008年にはハーレーダビッドソンのアウターパーツメーカー/S&S社の創立50周年を記念するカスタムショー「World Build Off」で世界一の栄光に輝いている。1998年よりハーレーダビッドソンのカスタムショー「COOL BREAKER」主催。

受賞歴/イベント
  • WORLD BUILD OFF/ワールドチャンピオン(2008)
  • COOL- BREAKER/主催

INTERVIEW

ひとつ上をいくラグジュアリー・ツアラーを、
快適ではなく、じゃじゃ馬にした。
僕にとっては、カスタムをすることは、生活の一部です。

KENJI NAGAI 永井 健次

BMWを手掛けるのは始めてで、これまで積み上げてきた、カスタムを仕上げるためのセオリーがまったく通用しないということを思い知らされた。そのため今回は、作業を進めるよりも考えている時間が長かった。複雑になった配線などの構造を理解して、次に進んでいくという感じ。

最初、ツアラーイメージを増幅させたバガースタイルのカスタムをイメージした。しかし、ツアラーをただバガーにトランスフォームするのは当たり前すぎる。だから別のアプローチを考えた。そこで導き出したのがディガースタイルだ。細く長いディーガーのシルエットなら並列6気筒エンジンの存在感を最大化できると。

それを実現するためにフレーム前側をカットして、新たに製作。自社ブランドのアルミ製ガーダーフォークをセットした。スタンダード状態でディメンションなどを計測し、カットしたステアリングヘッド周りを利用して新しいネック周りのディメンションを決めた。また前後ホイール17インチホイールは、フロント23インチ、リア20インチとし、外装類は極力シンプルに仕上げた。

言葉にすると簡単だが試行錯誤の連続で、今までに無いくらい多くの失敗をした。だから製作途中は楽しむことはできなかったね。でも完成した車両を目の前にすると、安堵感を覚えるとともに、面白い仕事だったと振り返ることができた。新しいバイクを手掛けることで新たな発見も多くあり、これからの仕事にも活かせるだろう。

自分にとってカスタムは生活の一部。風呂に入っている時、遊んでいる時、酒を飲んでいる時、常にカスタムやパーツのアイディアを考え続けている。忘れないよう、携帯電話にメモを取ることもある。でも生活の一部過ぎて、メモを取ったことすら忘れることもあるが(笑)。今回もそうだった。その甲斐あってK 1600 GTLを遊び心を持って、スタンダードとは違うワクワクを生むバイクに仕上げるという、我々に課せられた期待にも応えられたと思う。

イメージスケッチは一切描かず、突き進んだ。
時に、自分の想像以上のものができることがある。
それがカスタムの面白さであり、奥深さ。

KEIJI KAWAKITA 河北 啓二

僕たちが目指すカスタムとは、装着されているパーツやマシンのシルエットを整理してすっきりとさせること。最低限の装備を最大化することで、美しさと乗る楽しさを見いだしてきた。でもK 1600 GTLは、その対極にあると思ったね。だから車体をバラしてからも随分悩んだかな。とりあえず手を動かして、フロント周りが何となく形になって来たときから一気にイメージが膨らんできた感じ。実は1年くらい前、古いけど近未来のような、オープンカーのコックピット写真を見つけて、こんな空気感のあるバイクを作りたいって考えていた。K 1600 GTLのフロントフォーク/デュオレバーを見て、これならできると思った。

でも実際の作業は苦労の連続。手を動かしては悩み、悩んでは手を動かす。造っている最中は完成型も想像できていないし、完成したけど、本当にこれで完成なのか分からない。まぁカスタムってそんなもんだよね。足周りやフレームはスタンダードのままだけど、外装類は全てハンドメイド。アルミパイプで外装の骨組みを作って、その表や裏からアルミパネルを貼り付け表面を仕上げていく。外装にセットしたメーター類はダミーだけど、その近くにあるパーツとシンクロするよう、パネルや針の位置を変えている。それに外装類以外のパーツはすべてエイジング塗装してある。

2008年“WORLD BUILD OFF”でチャンピオンを獲ってから、しばらくカスタムのアイディアが思い浮かばなくなった。使いきった感じがして、あとは後輩達にゆずろうと思っていた。そんなとき“R nineTカスタムプロジェクト”が始まり、後輩たちが頑張っているのを見て刺激を受けたかな。それにベルギーのビルダーが造ったK 1600 ベースのカスタムマシンを見て衝撃を受けた。カスタムの世界は自由だと。バイクシーンも変化していると痛感した。だから今回のプロジェクトは刺激をくれた皆がうなるようなバイクを作ってみたかった。K 1600ベースのカスタムが大変だと気づいたのは、もう少し後だったね(笑)。

でも楽しかった。ちょっと早く目が覚めて、「今日はあそこをやろうか」と考える。それを毎朝、自然と考えてしまう。制約が多い分つらいことも多かったけど、楽しさのほうが勝ってたね。こんな感じは、本当に久しぶりだった。

PRODUCT

並列6気筒エンジンのよさをさらに磨き、
卓越したコントロール性能と快適性を実現。
ラグジュアリー・ツアラーの新たな指標へ。

K 1600 GTL

K 1600 GTL
K 1600 GTL
K 1600 GTL
グレーシャ・シルバー・メタリック(N99)

排気量 : 1.649 cc 最高出力 : 118kw(160ps)/7,750rpm 最大トルク : 175Nm/5.250rpm 車両重量(走行可能状態※) : 355kg
シート高(空車時) : 750mm 燃料タンク容量 : 26.5ℓ
※全取扱い品目に関する93/93/EWGに依拠。空車時、走行可能状態、燃料満タン時の90%、オプション非装備。